今晩は、沖縄出身の歌手、coccoさんのSweet Berry Kissを紹介します。
私は彼女のキャリアの中でも、根岸孝旨さんがプロデュースを担当していた時期が一番好きです。痛みを伴いつつも瑞々しい歌はもちろん、サウンドと録音のクオリティが驚くほど高いのです。良い意味でお金がかかっていて、商業ベースに乗った日本のロック音楽としての、ひとつの到達点なのではないかと思います。
さて、そんな彼女の名曲群の中で、私の一番のお気に入りはこの曲です。なんらかの事情があるのでしょう、曲の語り手は、今は両親との繋がりを失ってしまっているようです。あまり関係も良くなかったような印象も受けます。
全体を通して喪失感に包まれてはいるのですが、曲の最後では、わずかながら差し込む一筋の希望の光を、歌い手はしっかりと捉まえているように思えます。それが、この歌を特別なものにしていると感じます。
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I'll let you go along the shining blue sky
I'll let you go along don't look back
But I awoke from a dream
I call for you over and over again
Blackberries make Daddy smile
Raspberries make Mommy smile
Sweet berries make me cry oh cry
I lost my name who am I
I lost my home where am I
But I can fly high fly high so far
So far away
真っ青な空へ飛んでいって
行かせてあげるよ 振り返らないで
だけど、夢から覚めたら
あなたの名前をなんどもなんども呼んでいる
ブラックベリーで父さんは笑顔になるし
ラズベリーで母さんは微笑む
スウィートベリーで私は涙を流す
名前をなくしてしまった 私は誰?
帰るところをなくしてしまった 私はどこ?
だけど 私は高く飛ぶことができる
遠くまで そう 遠くまで
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それでは、また。