あらすじはこんな感じです。
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優等賞(With Honors)でのハーバード卒業を目指す主人公モンティは、ある雪の日に浮浪者サイモンと出会う。誠実である一方頑なで、やや傲慢な面も持ち合わせていたモンティは、サイモンとの交流により、少しずつ変わり始める。
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うーむ。ありがちですね(笑)。しかも私が以前に紹介したこの映画とも粗筋が似ています。私の好みがお分かりいただけたでしょうか(笑)。
主要人物は大学生でモラトリアム感満載ですし、やや青臭さが鼻につく場面も多いのですが、つい何度も見てしまう映画です。劇中の私の好きなセリフを紹介します。ジョー・ペシ演じるサイモンが、ブレンダン・フレイザー演じるモンティに宛てた手紙の文章です。
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You shall no longer take things at second or third hand.
Nor look through the eyes of the dead.
Nor feed on the specters in books.
You shall not look through my eyes either, or take things from me.
You shall listen to all sides and filter them from yourself.
「誰かが言った」なんて言ってくる奴は信用するな
死人の体験を信じるな
本の中の幽霊の餌食にならないようにしろ
俺の体験や発言を間に受けるな
あらゆる側面に耳を傾け、お前自身のふるいにかけることを心がけろ
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これは、私が心理療法を学び、実践する上で常に大事にしていることとも重なります。私がこれまで教えを請い、そして、惜しみなくその経験と技術を伝授してくださった先生方にも底流しているスピリットであるようにも思います。
この映画をはじめて見たのは、20歳の頃くらいだったでしょうか。私のものの考え方、身の振りよう、そして精神科医としての姿勢を形作るのに、影響を与えた映画の一つなのかもしれないな、と、今あらためて思いました。
マドンナが歌うエンディングテーマも、淡々としている一方で感情的でもあり、非常に私好みです。よろしければ、ご鑑賞くださいね。それでは、また。