(それぞれの熱心なファンの方々は一緒にするなと怒りそうですが、)尾崎、佐野、長渕と聞いてどんな音楽スタイルをイメージされるでしょうか。スタジアムなどの大きな会場で、悩める若者たちを鼓舞する熱きカリスマといった光景ではないでしょうか。
それは、部分的には当たっているのですが、私が好きなブルースはそこではありません。彼は、非常に内省的な歌詞を書きます。要するに暗いのです。この暗さに惹かれます。一番好きな曲は、「Wreck On The Highway」という曲なのですが、この曲は交通事故の光景が詳細に語られる曲であり、心療内科・精神科クリニックのブログとしては、紹介するのが適切でないと考えられるので控えます。
同じくらい好きな曲として、「The Price You Pay」という曲があります。人生の選択につきまとう代償について歌われている曲です。(どちらの曲も、The Riverという傑作アルバムに収められています。)
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Little girl down on the strand
With that pretty little baby in your hands
Do you remember the story of the promised land
How he crossed the desert sands
And could not enter the chosen land
On the banks of the river he stayed
To face the price you pay
その手に愛らしい赤ん坊を抱いた少女が水辺に佇んでいる
約束の地の物語をお前は覚えているだろうか
彼が如何に砂漠を越えたのか
選ばれた地に入ることが許されず岸辺に立ち止まっていたのかを
払うべき代償に直面するために
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生きるということは行動の選択を連続していくことであり、そして、そこには必ず代償がつきまとう。代償に怯えて生きていくのか、それとも...
高校生の頃、この曲を聴きながら、いろいろと考えを巡らせていたことを覚えています。われながら暗い高校生ぶりに呆れてしまいますが(笑)、まあこうして毎日踏ん張っているので良しとします。明日も診療です。来院予定の皆様、よろしくお願いします。