2018年9月6日木曜日

行動分析学会に行ってきました

先日、京都で開催された「日本行動分析学会」に参加し、島宗理先生の講演を聞いてきました。行動分析学とは「人がそのように行動する理由を実験的に探求する心理学」で、精神科医療に大いに役立つこともあり参加したのです。ちなみに学会会場は同志社大学今出川キャンパスで、大変お洒落でした。わたしもこんなお洒落なキャンパスで大学生活を送りたかったです(笑)。

行動分析学の特徴のひとつとして、何かがうまくいかない時に、その原因を、誰かの意志の弱さや能力のせいにしない、というものがあります。わたしが行動分析で一番好きなのはこの点です。島宗先生は、わたしたちが陥りがちなこの袋小路を「個人攻撃の罠」と表現しておられます。

講演自体も、参加者と共同的に盛り上げ、学習効果を高める工夫が随所になされていて、大変勉強になりました。その工夫の一つとして、島宗先生がクイズを出して、参加者がスマホを使ってそれに答えるというものがありました。実はこのクイズ、参加者の応答速度が集計されており、なんと私の回答速度の平均は100人以上いた参加者のうち第2位だったようで、ご褒美に島宗先生のご著書をいただけことになりました!(ただし、肝心の正答率がどうだったかは謎です笑)

で、本日さっそく私が希望したものが届きました。
その名も「使える行動分析学-じぶん実験のすすめ」です。

ちなみに、島宗先生のご著書では他に、「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」がオススメです。自分の属する組織がうまくいかず、自分を責めたり、他人に怒りを抱えたりして前に進めなくなっている方にはとくにオススメです。きっと、違う角度から物事を眺める力がつくはずです。

島宗先生、ありがとうございました。大切に読み進めようと思います。






2018年9月1日土曜日

Rex Orange County - Loving is Easy (feat. Benny Sings)

どうにもしんどい時ってありますよね。
不安に不安が重なり、いてもたってもいられないとき。
くよくよが数珠繋ぎになって、前に進むことができないとき。

そんなときは、軽やかな気分になった「ふり」をしてみませんか?
意外と、出口が見つかるかもしれません。

部屋の中でふんわりと踊ってみましょう。
ダンスには自信がない?大丈夫。
あなたの部屋の中なら、ムカつく彼も、ウザい彼女もみてませんから。

お供に、こんな曲はどうでしょうか?ちょっと短いので、リピート再生ボタンをお忘れなく。



2018年8月2日木曜日

開院三周年を迎えました

少し遅くなりましたが、この7月に当院は開院3周年を迎えました。
写真の時計は開院にあたり高校時代からの友人が贈ってくれたもので、待合室に掛けてあります。

私が引退することとなりクリニックが終わりの時を迎えるまで、この時計はこの場で時を刻み続けるのだなと考え、開院日前日にしみじみとしたことを思い出します。実は、それと同時に、クリニックが早々に潰れてしまって、1年くらいでお役御免となったらどうしようと不安になったことも覚えています(笑)。

おかげさまで、まだしばらくのあいだ、ここ御器所で皆様と関わらせていただくことができそうです。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

時計をくれたK君と、みなさまに感謝を込めて。では、また。

2018年3月26日月曜日

3月はお別れの季節ですね

平成30年の3月も、残すところあと1週間ですね。会社員の方々にとっては異動の季節でもあり、学生の方々にとっては新たな人生の始まりでもあります。当院でも、遠方への転勤や就職に伴い、この3月が最後の診察となる方たちが大勢いらっしゃいました。

そのなかには、治療を終了される方もいれば、転勤先の病院で治療を続けることになった方もいらっしゃいます。

振り返ると、これまで多くの方が転勤、進学、就職のため、この季節に当院を卒業されていきました。

みなさん、私のことを覚えていますか?私は覚えていますよ。新天地はどうでしょうか。みなさんの毎日が少しでもより良い方向に向かっていることを祈っています。何かありましたら、いつでもお越しくださいね。

それでは、また。

2017年9月7日木曜日

Yoga for the Special Childトレーニングプログラムのご紹介

このブログは、基本的には患者さん向けに書いているのですが、時折知り合いの精神科医やセラピストや高校の同級生(笑)などが「みてるよー」と言ってくれるので、たまにはプロフェッショナル向けにも書いてみます。

Yoga for the Special Childのトレーニングプログラムを紹介します。

「特別なお子さんとヨガをしたい!」「ヨガを通してお子さんと関わりたい!」と思われる方のためのトレーニングです。ヨガの講師、医療関係者、セラピスト、またヨガの経験はなくてもお子さんと接することのある方(親御さん、保育士さん、学校の先生)、特別なお子さんのためのヨガを学びたい方を対象としています。とのことです。

主催者のお一人である、大滝涼子先生は、トラウマ診療の世界ではその名を知らぬものがいない先生でもあります。かくいうわたしも、PTSDの認知行動療法(PE)の訓練を積む過程で幸運にも顔を覚えていただく機会に恵まれたのでした。

大滝先生は和らかく、不思議な雰囲気をお持ちです。もともとのお人柄というのが大きいとは思うのですが、様々なバックグラウンドをお持ちというのも関係しているのではないかと思います。いつぞやのブログにも書きましたが、自分の専門分野以外にも、さまざまな学びと経験を広げていきたいと考えています。それが、結局のところは、自分の臨床の質の向上につながると考えているからです。

ご関心のある方、どうぞお問い合わせください。
ウェブサイトはこちらこちらです。


2017年8月20日日曜日

cocco - Sweet Berry Kiss

今晩は、沖縄出身の歌手、coccoさんのSweet Berry Kissを紹介します。
私は彼女のキャリアの中でも、根岸孝旨さんがプロデュースを担当していた時期が一番好きです。痛みを伴いつつも瑞々しい歌はもちろん、サウンドと録音のクオリティが驚くほど高いのです。良い意味でお金がかかっていて、商業ベースに乗った日本のロック音楽としての、ひとつの到達点なのではないかと思います。

さて、そんな彼女の名曲群の中で、私の一番のお気に入りはこの曲です。なんらかの事情があるのでしょう、曲の語り手は、今は両親との繋がりを失ってしまっているようです。あまり関係も良くなかったような印象も受けます。

全体を通して喪失感に包まれてはいるのですが、曲の最後では、わずかながら差し込む一筋の希望の光を、歌い手はしっかりと捉まえているように思えます。それが、この歌を特別なものにしていると感じます。

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I'll let you go along the shining blue sky 
I'll let you go along don't look back

But I awoke from a dream 
I call for you over and over again

Blackberries make Daddy smile 
Raspberries make Mommy smile 
Sweet berries make me cry oh cry

I lost my name who am I 
I lost my home where am I 
But I can fly high fly high so far 
So far away

真っ青な空へ飛んでいって
行かせてあげるよ 振り返らないで

だけど、夢から覚めたら
あなたの名前をなんどもなんども呼んでいる

ブラックベリーで父さんは笑顔になるし
ラズベリーで母さんは微笑む
スウィートベリーで私は涙を流す

名前をなくしてしまった 私は誰?
帰るところをなくしてしまった 私はどこ?
だけど 私は高く飛ぶことができる
遠くまで そう 遠くまで
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それでは、また。


2017年8月13日日曜日

心理療法の流派について

心理療法とひとくちに言っても、様々な流派があります。
精神分析、認知行動療法、対人関係療法、来談者中心療法、EMDR、などなど...。

私はそのなかのひとつ、認知行動療法を専門としているのですが、実は認知行動療法の中にも様々な学派・流派があり、もう何がなんやら...という感じになっているんですね。

そんな中で、私が最近お気に入りの精神療法家は、John C. Markowitzという精神科医です。彼が専門とするのは対人関係療法という心理療法なのですが、認知行動療法の訓練・実施・指導経験もあるようで、だからなのでしょう、非常に柔軟な思考を持っておられるようです。そして、彼の著書を拝読すると、患者さんの利益を第一に考えていることが、文面のあちらこちらからにじみ出ているんですね。ちょっと紹介してみますね。(わかりやすくするために、やや意訳します)

Interpersonal Psychotherapy for Posttraumatic Stress Disorder(2016)より
「あるカンファレンスで、『認知行動療法をディスる野郎』と紹介されたことがある。私はそんなことは全く思っていない。私は認知行動療法の訓練・治療・指導も行なってきているのだ。認知行動療法が効果的であることはわかっている。ただ、認知行動療法が患者さんを治療する唯一の手段ではないと思っているだけだ。」
「心理療法の歴史は、流派間の多くの争いで彩られてきた。だけど、患者さんたちが、最良の治療を受けられるように、心理療法家たちで協力して取り組んでいくべきだと私は思う。」

Interpersonal Psychotherapy for Dysthymic Disorder(1998)より
「心理療法家が、全ての患者を『プロクルステスのカウチ』に乗せて、単一の治療法を当てはめる時代は過ぎ去ったと私は信じている。全ての患者に全く同じ薬を処方する薬物療法家なんて、いないようにね。」

私が主軸とする心理療法は、これからも認知行動療法ですが、認知行動療法の治療効果を増すためにも、幅広い視点が必要と考えています。例えば、複雑性悲嘆をお持ちの方に対して、私は「Complicated Grief Treatment」を行うことがありますが、この治療法は、認知行動療法と、対人関係療法と、動機づけ面接のハイブリッドなのです。認知行動療法のことだけ考えて、訓練を続けるわけにはいかないということですね。

目の前の患者さんに対し、最適な治療は何か。常に自問自答し、訓練を重ねていきたいと考えています。

それでは、また。